判断が全部「社長待ち」になっていた頃
突然ですが、こんな経験はありませんか?
「これ、進めていいですか?」
「お客さんからこう言われたんですが、どうしましょう?」
社員からの相談が絶えず、朝から晩まで“判断マシン”になっていた社長。
実はこれ、私のクライアントであるA社の話です。
彼は優秀で、現場のことも全部把握しているタイプ。
だからこそ、どんなことでも「最後は社長に聞こう」という文化が、会社の中に根付いてしまっていました。
「判断」は属人化しなくてもいい
この状況を見て、私は社長にこうお伝えしました。
「判断を“人”じゃなく“仕組み”に落とし込めば、組織はもっと速く、もっと強くなります」
最初はピンと来ていなかった彼も、
あるとき「社員が相談する理由は“基準がない”からだ」と気づきました。
そう、社員が聞いてくるのは「判断できないから」ではなく、
「判断するルールを持っていないから」なんです。
「判断基準を見える化」したらどうなったか?
まず行ったのは、「判断が必要になるシーン」の洗い出し。
そこから、それぞれのケースに対して「どう判断すればいいか」の基準を言語化。
たとえば、
- クレーム対応の優先順位
- 値引きの条件
- 仕入れ量を決めるときの数字の目安
などをルールブックとしてまとめて、チーム内で共有しました。
すると、社員たちが「これは○○の基準に合うから、こうしよう」と判断できるようになり、
“社長を経由せずに進む案件”が増えていったんです。
今では社長がいなくても仕事が回る場面が格段に増えました。
「時間ができたので、週1は未来の戦略を考える日にしています」とのこと。
「判断の仕組み化」は、自走組織への第一歩
私が伝えたいのは、「全部社長が決める」経営から、
「判断を仕組みで回す」経営へとシフトする大切さです。
社員は「自分で動けること」に喜びを感じますし、
社長は「判断マシン」から解放されます。
まずは、
「よく聞かれること」「よく止まる判断」をリストアップしてみてください。
そこから始まる「判断の可視化」が、
あなたの会社をもう一段上へ引き上げてくれるはずです。
あなたの会社では、
「これは社長に聞かないとダメ」という場面、いくつありますか?
ぜひ一度、書き出してみてください。
そこに、組織が“自走”に近づくヒントがあります。

